私は神戸生まれ神戸育ちですが、新川スラムというのは聞いたことがありませんでした。
しかし新川スラムはやばいとかヤクザが多いとか言われているようで、このたび調査してみました。
いわゆる生田川から現在の葺合にまたがるエリアが、新川スラムに当たります。新神戸駅の南側から東です。
現在の治安やヤ〇ザが多いのは本当か、気になりますね。
今や生田川の辺りは桜の見どころスポットです。大安亭市場(おおやすていいちば)がありますね!
実は私は学生時代、小学生の家庭教師でこの辺りに訪れていたことがあります。
下町感はありますが新川スラムはやばいのか、現在の治安やヤ〇ザが多いのは本当か検証してみました。
新川スラムとは?
新川スラムとは、現在で言う生田川周辺東岸の下流、北本町6丁目の辺りに位置します。
その昔生田川は新川と呼ばれ、その周辺の葺合村に木造のスラムが密集していました。
この新川スラムは神戸市内でも貧困地区で、通称「アンコ」と呼ばれる港湾労務者が集まる地域だったとのこと。
戦後復興期の再開発事業で、現在はスラム街の光景はほぼ見当たりません。
新川スラムが東洋一のスラムなどと言われていたのは、1900年頃です。
当時は被差別部落地域で、牛や豚などの家畜を殺して解体して食肉に加工する施設がたくさんありました。
しかしその施設が地区外に移転してしまい、新川の人々は職がなくなります。
一気に貧困になり、スラム化しました。神戸神学校の学生賀川豊彦です。キリスト教社会運動家として知られています。
彼は1909年より新川に住んで、食堂運営や教育支援をスタートさせました。
彼は労働者が働ける場所を作ろうと神戸購買組合を設立して、それが現在のコープこうべです。
昔 新川スラムってところがあってだな(略
— ソーダの海を泳ぐ羊 (@sss000zzz000) December 22, 2023
(なんで賀川豊彦を学校で教わらないんだろう) https://t.co/MpRcPtLI6F
周辺の区画整理も進んで、今や新川スラムは過去の話となりました。大安亭市場(おおやすていいちば)が栄えています。
新川スラムはやばい?
新川スラムはやばいと言われるのは、以下の3つが理由です。
- ヤクザが多い?
- 東洋一のスラム街だった
- 百人部屋があり芸人が生まれた
ヤクザが多い?
新川スラムはやばいと言われる理由として、ヤクザが多いと言われています。
これに関しては、生田川や葺合村辺りが新川スラムだった1900年頃、この辺りにヤクザの事務所や暴力団関係者が住んでいたからです。
しかし今は、すぐそばに葺合警察署があります。
確かに現在も吾妻通り辺りにはヤクザの組織もありますが、この辺りに集中して集まっているわけではありません。
そんなに多いというわけではなさそうですね。
東洋一のスラム街であった
新川スラムがやばいのは、東洋一のスラム街と言われていたことも理由です。
そもそもスラム街の意味を調べると、「都市の一部がさまざまな理由で退廃し、公共サービスが受けられない、治安が悪い、衛生状態が良くない、過度な人口密集といった、多くの問題を抱える居住地域」ということでした。
一言で言えば貧困や部落ということになりますが、東洋一というのですから相当ですよね。
しかし2024年現在では、国内でランキング1位のスラム街は大阪西成のあいりん地区でした。
新川スラムの名はランキングにはありません。
新川スラムは過去の話で、今はもう普通の場所となっています。
新川。かつて神戸最大のスラムだった。最盛期は現在市営住宅で埋め尽くしているエリアの5倍もの面積があったらしい(本当か? pic.twitter.com/Zlc0I31z8w
— し"ゃがり (@TADAKUN36) May 21, 2022
百人部屋があり芸人が生まれた
新川スラムがやばいと言われる理由は、百人部屋があり芸人が生まれたことも挙げられます。
神戸では開港するために労働者が必要でした。
そのときの見張り役をするのが、なんとお相撲さんなのです。
相撲取りが百人部屋という小屋に住み、労働者たちをあれやこれやと働かせます。
働かせるだけでなく、夜には酒を飲ませ歌を歌わせ踊らせるのです。
この百人部屋が、新川スラムにありました。
そしてこの百人部屋から、今の上方漫才へと通じる芸人も生まれたとのこと。
仕事がない人の中には、歌って踊る芸を売って生活していた人も目立ちました。
おもしろいのは、ブラジルのカーニバルもブラジルのスラム街が発祥と言われています。
新川スラム街が芸人を生んだというのは興味深いですね!
新川スラムの現在の治安は?
新川スラムの現在の治安は、吾妻通りや大安亭商店街など下町ではありますが、特に悪くなく安心して暮らせる場所です。
新川スラムは神戸市中央区に辺り、確かに中央区は神戸市の中では犯罪数は多いほうです。
三宮などオフィスやビルが多く人も集まる場所なので、何かしら事件が起こりやすいと言えます。
とは言え新川スラムの周辺は、現在はスラム街ではなく普通の下町です。
生田川沿いの桜を見たり散歩をしたりする人が目立ちます。
葺合警察署もすぐ前にあります。
大安亭商店街は活気がある商店街でなかなか面白いです。
中央区の「大安亭市場」は肉・魚・野菜・果物・揚げ物・キムチ・パンなど食料品が安くて豊富!衣料品・日用品など生活に必要なものも揃い、神戸有数の活気ある商店街です。 pic.twitter.com/X8ziDZQivR
— ♦️神戸 まちガイド♦️(神戸学マイスター) (@kobe_machiguide) February 6, 2018
ちょっとガラの悪い感じはあるものの買物も便利で、下町の人情溢れる場所で不安なく暮らせるでしょう。
新川スラムはやばい?現在の治安やヤ〇ザが多いのは本当か検証!まとめ
新川スラムはやばいのか、1900年頃の新川スラムは東洋一のスラム街と言われる貧困さで、ヤクザや芸を売って働く貧しい人が集まっていました。
しかし現在は、生田川から大安亭市場、吾妻通りなどは下町の雰囲気はあるもののスラムではありません。
現在の治安やヤ〇ザが多いのは本当か、現在は平和ですし暴力団組織はあるものの落ち着いています。
葺合警察署がすぐそばにあるのも安心ですね!
神戸生まれ神戸育ちの私も新川スラムについて知らなかったレベルなので、街のスラム化は過去のことでしょうね。
下町の雰囲気は残っていますが、穴場の飲食店などもありますしみんなが平和に暮らせているのは何よりです。